PFさんから素敵小説をもらいました!
**OP**
「うまそうなクッキー。…姫はまだ材料の買い足しか。部屋には、誰もいない…。…ちょっとだけ…。」
…サクサクサク…
(ん?うまい。何か少し甘味が足りない気もするけど、逆にヘルシーでこれもいけるぞ。)
…サクサクサク…
(何で急にヘルシー路線にしたんだろうな。あ、ダイエットか。でも今でも十分痩せて見えるんだけどなー。)
…サクサクサク…
(いや、でも気付かない間に体重とか増えてたりするのかな。
でも姫そんなに食べないし、運動もしてると思うんだけどな。拷問も含めて。)
…サクサクサク…
(拷問は理由あっての事だし、俺も悪い事してるけど、あそこまでいったら完璧姫のが悪いと俺は思うね。
針で刺したり焼いたりした時点でアウトだと思うね。よほどの事が無いと、そんな事は俺しないし。)
…サクサクサク…
(っていうか、俺は悪ふざけばっかじゃ無いし、プレゼントあげたりだとか、
どっか一緒に出かけに誘ってみたりだとか、色々アプローチ、うん?それ自分の為じゃん?違う違う、
色々いい事もしてるんだって。なのに姫ときたら毎日拷問拷問…。ま、毎日からかいにいってる俺もバカだと思うけど。)
…サクサクサク…
(でもさ、からかった後の姫の反応と、拷問から逃げる時の開放感はたまらないっていうか俺M?
違う違う、だってからかって、しかも逃げてるから。拷問されに行って無いから。
Mじゃねー。っていうかMにはなりたくないな。姫にも引かれそう。)
…サクサクサク…
(拷問は常々思うけど、あれ年を追う事にひどくなっていってるから。最初の子供時代は良かったなー。まだ尋問と呼べた。尋問と。
ああいう事はよほどの酷い事をしない限りやめておいた方がいいと思うんだけどな俺は。よほどの事が無いかぎ…。)
…サクサク…
(クッキー無くなった?うん?無くなった?姫の作ったクッキーを途中段階で全て食べてしまった…?うん…????…やべぇ、)
「…余程の事をしちまった。しちまったよーこれは。絶対怒るぞ。いつもの拷問の10倍は酷い目に会うだろうな。
…さて、こういう時どうするかって、そりゃもう簡単さ。逃げる!!!!!以上!!」ダダダダダダッ!!
−−−−5分後−−−−
「…どこ、どこよリンク。見つけたらただじゃおかないからねー!!!!!!!!!!」
拷問する方も痛んでる
プルルルル…鳴ってるのはマルスの携帯。発信元はスネークだった。
誰からだろうと覗き込んだピットに、「スネークから。」とマルスは答えると、
二人に「静かにね。」と言ってスネークからの電話に出た。
「もしもし。」
「き、緊急事態だ。場所を言うから今すぐ来てくれ。俺1人じゃ、俺1人じゃ…後30分ともたない…!!」
電話相手のスネークは息が荒く、声も引きつっていた。マルスはそれを聞いて、真剣な顔でスネークに場所を聞いた。
2人もただ事じゃ無いという感じを読み取り、緊迫した表情でマルスを見ていた。
「どこだ?」
「ゼルダの城だ。そこにいる。はやく来てくれ、くれぐれも注意してだ。わか…やばい!!切るぞ!!うおおっ!!」
そこで電話は切れ、ツーツーと音が鳴っていた。マルスは部屋にいた二人に手早く事情を話すとファルシオンを腰に納めた。
アイクとピットも急いで用意をして、城へと急ぐ。3人とも真剣な眼差しで、常に剣に手を当てていた。
敵に襲われたのか、それとも何か別にとんでもない事が起っているのか。3人は戦闘を覚悟して城に向かう。
「うおおおおお!!!!!」
城に付くと、最初に聞こえたのはスネークの悲鳴。それを聞いて、勢い良く中へと押し入る3人。
だが、押し入った先には床は無かった。代わりに剣山の山。
それを見るやいなや、マルスとアイクは悲鳴をあげて、床のある所に捕まろうとした。
だが、勢い良くドアをやぶって入った為、床からは大きく離れてしまっていた。
それを見たピットが、二人を掴み、必死で羽を羽ばたかせて、二人を床に掴まれる距離まで行くと、
自分は羽ばたく力が残っておらず、剣山にスーッと落ちかけたところで、アイクが掴み、一緒に床の上まで上げた。
3人がやっと危機を乗り越えて前見ると、横からの鉄球を回避してこちらへ向かう蛇の姿。
「…お前ら、大丈夫か。」
と言う蛇に向かって3人から放たれた言葉は無情な物だった。
「死ぬかと思ったじゃ無いか!!」
「先に言え!!床が無い事くらい!!」
「大変だったんですよ!!何してるんですか!!っていうかこの城どうなってるんですか!!」
スネークはため息を一度付いてから3人に詫びた。
「すまなかった。だが、言う時間が無かったんだ。こっちは必死の思いで玄関まで行った矢先の事だったんだから。」
というスネークに3人はひとまず落ち着くと、事情をスネークから聞こうとし、スネークはそれに応じた。
「…と、いう訳だ。で、今この城はリンクを逃がさないようにこれだけの設備があって、
それをフル稼動させているという訳だな。」
納得がいかない様子の3人。
「何で僕らを巻き込むんだよ。」
とマルスが言えば、スネークはにっこりと笑って、
「ともだちじゃ無いか!!1人じゃこんな城にいたら死んじゃうし。」
と言った。次の瞬間アイクとマルスが勢い良く蹴りを入れようとするものの、
剣山付きの天井が4人を襲い、やっとの思いでそれを躱した。
だが、躱した先から鉄球が襲い、それを避けたら4人目掛けて下から剣山が飛び出し、上からは矢が降り注いだ。
勿論それを躱した先にも落とし穴にレーザーにはたまた毒の泉まで広がっいる始末。
4人はこの危機的状況で1人の人物を怨んだ。
『リンク!!あのやろー!!』
ゼルダと同じ目でリンクを憎む4人。その後ろで助けて貰おうと近寄った彼の姿があった。
当然それを聞くやいなやそれを逃げ出した。彼らに捕まっても、ゼルダの前に突き出されるのがオチだと読み取ったらしい。
4人はそれを見てリンクを追う。そんな中マルスは一つの解決策を思い付いていた。
「あのさ、リンクをゼルダの前に差し出せば僕達は助かるんじゃない?」
仲間を売るという非道な話に、3人ははつらつとした笑顔でマルスに「オッケーやろう!!」と合図を交わした。
『待てーい!!リンク!!』
リンクを追って走る4人。もっとも、リンクの姿は見えず、勘で追ってるという状況だったが。
その矢先、4人の前に鎧武者が立ちはだかる。
それを、マルスは一刀の元に両断すると、剣山付きの天井がマルスを襲う。それをアイクは天空で粉々に砕く。
だが、空中のアイク目掛けて天井が下に落ちて、出来た隙間から5つの矢が発射される。
それをピットが光の矢で消滅させれば、正面からの鉄球が襲う。
これはスネークがミサイルで粉々にして、4人はまだトラップがあるんじゃ無いか。と辺りを警戒する。
どうやらこれで最後のようで、4人の前にトラップは立ちはだからなかった
それを確認して、4人は疲れた様子で腰を下ろす。無理も無い。この城に入ってから20分。
ずっとあんなトラップが4人を立て続けに襲っていたからだ。
そんな中でアイクが重い口を開いた。
「ったく、どこにいるんだよリンク。あるいはもうトラップのせいでやられてるんじゃないだろうな。」
マルスが息荒くそれに答える。
「いや、それは無いと思うよ。それならトラップも、もう、とっくに無くなってるはずだし。ゼルダが、リンクを拾う事で。」
スネークが話に割り込んで言う。
「だが、リンクはそう簡単にトラップにかからんだろう。こういう事が1度しか無かったらトラップ何て無いだろうし。
多分、5回ぐらいはあったんじゃ無いか。」
ピットがアイクの肩を掴んでしんどそうに言う。
「喉、乾きました。アイクさん、水…。」
アイクは手を払うと、
「我慢しろ。」
と冷たく言った。全員疲れてストレスが溜まっているのだ。
「アイクさん…意地悪…。」
「ああ、俺は意地悪だ。」
二人はだらだらと会話を進める。マルスとスネークは体力の回復を第一と考え、寝転んでいた。
「…アイクさん、人が歩いて来ますよ。」
ピットがそう言えば、2人は起き上がって、アイクはすぐにその人物を見る。
「…リンク…リンクが4人いるの…?」
ゼルダ。その人だった。
「…リンク…リンクが…4人いるの…?」
その声を聞いて、4人は助けを求める。安全な場所に移してもらえると思って。
「ゼルダ姫ー!!僕だー!!マルスだ!!はやく安全な場所に移してくれ!!」
「俺達もうクタクタ何だ。リンク探しなら協力するから。はやく安全な場所に移してくれないか。」
「お願いしますよ。僕らもうダメージ70%はいってますよ。スマッシュくらったらあやうい状況なんですからね。」
助けを求める3人に対して、何故か警戒心をとかないスネーク。
「待て、ゼルダの様子がおかしい。…俺達を…リンクと勘違いしてるようだ…。」
スネークがそう言えば、3人は青ざめて「嘘だろ…。」と呟いてゼルダを見る。
そこには、手に嬉し気に針を構えたゼルダの姿があった。スネークは落ち着け、落ち着け、と言うと、3人に向かって
「いいか、全速力で逃げるんだ!!!」
と言ったら3人はもう走っている最中で、言ったスネークももう走って逃げていたという始末。
だが、この状態のゼルダがやっと見つけた(しかも4人の)リンクをみすみす逃す訳が無かった。
「リンク、謝りなさい。」
そう言って凄まじいスピードで4人を針が襲う。かろうじてそれを全て避ける4人。
だが、代わりに針が当たった地面は溶け出していた。毒針だった。それを見るやいなや、顔を引きつらせる4人。
「毒針?!リンク殺す気かよ!!」
「こんなのに当たったら1発で即死だぞ!!」
「酷過ぎます!!こんなのもう拷問でさえありません!!」
「っていうか、さっきのに服かすったんだけど。服なんか微妙に溶けてるんだけど!!おっさん死にかけたんだけど!!」
4人が悲鳴をあげる中、無情にも第2陣が襲った。今度は逃げる隙間も無いほどに。
それを見るやいなや、真ん中に皆を固まらせて、自分は前に躍り出るピット。
アイクが「やめ…。」と犠牲になろうとしたピットに手を伸ばすが、ピットはもう一歩前に出て鏡の盾とエンジェリングを発動させた。
「うりゃりゃりゃりゃ!!!!!」
自分達に当たると見た針を全て地面に叩き落とし、ピットは心配そうに後ろを振り返る。
全員針にかすりもしていなかった。3人はピットに向けて歓声を上げ、褒めた。
「おお!!やるじゃんピット!!」
「見直したぞ。今度、一緒に外食でも行くか!!」
「やるじゃ無いか!!流石天使だ!!コスプレイヤーやキメラとはえらい違いだな!!」
それを聞いて、ピットは嬉しそうに顔を赤らめる。だが、そんなピットに今度はディンの炎が発射された。
好きなタイミングで爆発する炎だ。爆発はいくら何でも防ぐ事は出来ない。
それを見るやいなや、ピットは光の矢を発射してそれを相殺する。
だが、その行為が災難となった。
「その盾…その矢…やっぱり…リンク…。」
と、ピットはリンクに確定されてしまったのだ。次次と発射される矢と炎を懸命に防ぐピット。
だが、そんな状態で近付いて来るゼルダに対して、ピットは動く事が出来ずにいた。
アイクは、それに気付きピットを背負うと、そのままの状態で走った。だが、ゼルダの攻撃はそれだけでは無かった。
「…今…近くに…。」
ワープ。ワープしてこちらまで飛んでこようとした事を、後ろ向きで攻撃をガードしていたピットだけが気付き、
「皆、方向を逆にして逃げ…。」
と言った瞬間、ゼルダは4人の目の前に現れた。…もう駄目だ…。と絶望を露にする4人。
ゼルダも攻撃を開始しようとした、その瞬間。ゼルダの後ろから、必死でトラップを避けるリンクが現れたのだ。
しばらく俯いてぜぇぜぇと肩で呼吸して、リンクはそっと前を見上げた。ゼルダの顔が、そこにはあった。
4人はあっ…と声をあげ、ゼルダは嬉しそうに。「リンク?」と声をあげる。反対にリンクは、
「「「うううううぎゃああああああああ!!!!!!!!!」」」
と今日一番大きな悲鳴を上げた。
ゼルダはリンクの胸倉を掴むと、クルッと後ろを振り返り4人に言った。
「はやく、お家に帰りなさい。」
気迫に満ちあふれたその顔は、4人に時間を与えず頷かせた。反面リンクは4人に助けて貰おうと必死だ。
「お前ら、帰るな!!助けて!!おい、マルス!!聞こえてるだろ!!
アイク、今度でかい肉やるから!!ピット、俺遊んでやっただろ!!スネーク、お前前助けてやったじゃん!!
段ボールに閉じ込められたお前を…俺必死で…。」
だが、その言葉は4人は届かない。
「…後ろで、猫が鳴いてるね…。」
「しつけがなってない猫だな…。」
「可愛いですねー。」
「いい天気だー。」
とぼける4人に対してリンクは怒りをあらわにする。
「てめぇらぁぁ!!!!覚えとけよ、絶対覚えと…。ひ、姫…?」
叫ぶリンクの隣で、リンクの胸倉を掴んでいたゼルダはポロポロと涙を流していた。
「…そ、その…。」
ゼルダは間髪入れずにリンクの頬を叩く。バン!!と音を立ててリンクの頬を貫いた。だが、リンクにその痛みは届かない。
「姫…え、えと…俺…。」
心配そうにゼルダを見つめるリンクの横で、ゼルダはただ涙を流す。それは、OP前に遡った。
………
「これと、これと、これお願い出来ます?」
「はいよ!!クッキーの材料だよね。少し多くないかい?」
「…色んな味のを作ってみたくて。今日は特別な記念日って訳じゃ無いけど、何となく一緒に焼いたクッキー食べたくなって…。」
「新婚さんは大変だね。」
「ち、違います!!ただの友達です。」
「なんでも無い日に送るプレゼントの方が、相手に取って特別かも知れないね。」
「はい。だから、これからいつも一緒に食べれたらいいんですけど、中々忙しいんで。私も彼も。」
「…喜ぶよ。じゃ、またね。」
「はい!!」
………
「…姫…?」
ゼルダは、良く見ると材料が入ったビニール袋を握りしめていた。
中にはチョコや果物の缶詰めやら、抹茶の粉、シナモン、とうがらしまで色んな物が詰められていた。
今日のクッキーは、特別な物だったという事を始めてリンクは実感して、いたたまれない気持ちでゼルダを見た。
「…。まだ途中だったんだよ…。」
ゼルダがそう呟くと、リンクは下を向いて、何を言っていいのか分からなくなった様子で、正直な気持ちを言った。
「でも、おいしかったです。」
「まだ途中だもの…。」
ゼルダは尚も泣き続ける。リンクは、ゼルダの顔を覗き込むように見て、
「ごめん。姫。」
と頭を下げて謝って、笑って言った。
「今度は、お詫びに俺が作りますよ!!」
ゼルダはそれを聞くと、泣き止んでリンクに言った。
「リンクのは食べれたもんじゃ無いから。」
リンクは首をブンブンと振って言う。
「いえ、絶対うまいって言わせてみせます!!」
ゼルダは首を軽く振って、
「…正直不安。」
と呟いて、クスクスと笑った。リンクは半分照れくさいような怒ったような表情で、
「じゃあ、一緒に作って下さいよ。」
と言った。ゼルダは尚も、
「…ちょっとでも失敗したら、今までで最高の拷問開始だからね。」
と言う。リンクはため息を付いて、
「いいですよ。」
と言った。その後で、おぼろげにリンクは手を差し伸ばした。ゼルダは少し悩んだような表情をした後。
その手を軽く掴んだ。リンクは、強く掴み返した。広い城の中で、二人は遠い厨房へと歩きだした。
今回のおまけ1
「…辛い…。」
「うっ、まず…。」
「何入れたの?」
「さ、砂糖。」
「それ塩でしょ。」
「…そうなんですか。…ありきたりのオチっすね。」
「まだオチて無い。約束覚えてる?」
「…いつものオチっすね。」
「…拷問、開始。」
今回のおまけ2
「…怖かったね、ゼルダ姫。」
「ああ、あれはティアマトの1000倍だな。」
「ティアマトって誰ですか?」
「…さぁ、な。」
「…俺一人で10分耐えたんだけど。凄く無い?」
「確かに凄いね。」
「確かに凄い。」
「確かに凄いけど、」
『何であの城に始めからいたのか疑問。』
「…段ボールに入って、ま、盗撮だな!!」
「…拷問ってどうするんだっけ?」
「まず手足を縛るんだろ。」
「次に針とかを刺すんでしたね!!」
「え?何?この雰囲気。え?まじで?ちょ、手足縛るって何事?おじさんを、え?おじさんを拷問するの?」
『はい。』
「…PF。今回俺が1番の被害者だな。っていうか毎回なんですけどー!!」
PFさんから素敵小説をいただきましたっ!v
うわああああ姫怖いよぉおおおおぉぉぉ(ヲチツケ 爆笑・・・もとい、恐怖の連続でしたね(((^_^;
リンクはゼルダの気をひきたくてちょっかいかけるんですよね。でもそれ逆効果なんだっていい加減気づこうね(笑
このままでは本当にリンクはドMになっちゃ・・・(ry あ、マルス、アイク、ピット、蛇(酷 お疲れ様!
PFさん、素敵小説をありがとうございました〜^^