PFさんから素敵小説をもらいました!
「バン!!」
空き地でピットは叫ぶ。手銃はアイクに向けられていた。アイクは澄ました顔でピットの方を向いて、両手を広げて聞く。
「いや、俺は撃たれて無いんだが。」
ピットはむすっとして、アイクの服を掴んだ。(本当は頭を掴みたいのだが、届かないのでいつも服になる。)
ピットはああやれやれという顔でアイクにこう説明する。
「いいですか、これは拳銃遊びなんです。撃たれたら潔くギャー!!うっ…撃ーたーれーたー!!
って言わなきゃだめ何ですよ!!避けてもいいんですけど、
僕の拳銃の球は風より速いので避けるのは無理なので、アイクさんは撃たれてるんです!!分かりまし…。」
アイクが、説明の途中で手銃をピットに向けて叫ぶいや、言う。
「バン。」
ピットが青冷めた顔して抗議を始める。
「何撃ってるんですか!!!説明の途中でしょ!!」
アイクは冷めた顔でピットに言う。
「ギャー撃ーたーれーたーは言わなくていいのか?」
ピットはサッと横に移動してアイクに言う。
「今、避けました!!」
アイクがそれに対して文句を付ける。
「遅過ぎやしないか。風より速いんだぞ。球。」
ピットはチッチッチと言うポーズを取ってアイクに得意げに言う。
「アイクさんの球はカタツムリより遅いので避けられたんです。」
「いや、それはもう銃じゃ無いだろう。」
アイクはため息調子にこう言うと、ピットはあれれ?という顔をして考えながら聞いた。
「何でアイクさんは乗り気じゃ無いんですか?」
アイクはいかにもやる気なさそうな顔をしてピットに言った。
「やりたく無いからだ。」
ピットはじわっと涙をよせて、アイクからそっぽを向いて言った。
「もういいです!!僕はアイクさんと楽しく遊びたいと思ってたのに、そう思ってたのは僕だけだったみたいですから!!」
アイクは、
「おい、ピット。」
と心配そうに言ったが、ピットはぷいと後ろを向いて距離を取って言う。
「もう、アイクさん何か知りません。」
最後にあっかんべーをしてピットは去って言った。
もう時計の針は7時30を回ろうとしていた。一項にピットは帰って来ない。
嫌な予感がして、アイクは自分の部屋の戸に向かって歩きだした。
丁度その時、近付かなければ聞こえないだろうとても小さなノックの音。アイクは不思議そうに
「はい。」
と言って戸を開けると、
「ひぐっ、えぐっ。」
と、泣きじゃくるピットがいた。アイクは顔を見ようと頭を下げるが、ピットはさらに下を向いてその顔を見せようとしない。
汗で濡れて、傷が少々残る体を見てアイクはさっと顔を持ち上げる。
泣いて、目線が赤くなり口が震えたピットがそこにはいた。心配そうにアイクは、
「何があったんだ?」
と聞くと、ピットはいきなり
「うわーん!!」
と泣き出して、アイクに必死に伝えようとした。
「あのね、あのね、ひぐっ、まずマルスさんの所へ行ったの。
ひぐっ、そんでね、あの遊びをしたら、うっ、頭…殴られて、いきなり殴られて…びっくりして逃げてね、」
話を聞きながら、アイクはからかに来てると勘違いしたマルスに怒られたんだろう。
と思ったが、遊んでるつもりのピットにしたら、いきなり殴られたのと同じだと思いただ涙をぬぐってやった。
ピットは尚も泣きながら続きを必死に話そうとした。
「そんでね、リンクさんと、ゼルダさんの所に行って、名前を呼んだらね、針が飛んで来てね、ひぐっ、そこにいたの。
探してた。って、いきなり…僕何も悪い事してないのにね、ひぐっ、追い掛けて来てね、泣きながらね、道を歩いてたの。」
それは拷問最中に逃げ出したリンクと勘違いされて攻撃されたんだろう。タイミングが悪かったんだな。
とアイクが思うが、口にせずにただ涙を拭う。ピットはさらに泣きながら続きを話す。
「そんでね、道にスネークさんがね、いたからね、泣くのやめてね、ゲームをね、やったらね、
10回も本気でやられてね、ずっと負けて、悔しくてもう1回挑んだらまた負けてね、ひぐっ、まだまだ甘いとか、
けなされて…、うっ、でね、僕の居場所はここしか無くて…。うっ、ひぐっ、でも朝の事が怖くて呼べなくて、
えぐっ、静かにノックしたら、出て来てくれて、ひぐっ、」
それはピットが自分の様になりたいと思ってると勘違いされ、
遊びでは泣く訓練として相手をしてやったんだろうな…とアイクは思った。
鈍感な俺でも勘付くっていうか、こいつと一緒にいてから色々そういう事も上手くなって来たのか…。
でも、こいつは俺より鈍感だから仕方無いか。ーーとアイクは1人ピットの事について考えると、静かにその顔を見つめた。
「うっ、えぐっ、」
いつもなら泣きたくて抱きついてくる筈。と思って身構えたのだが、今回は朝の事で自負心があるらしく、ただ泣くばかり。
抱きついて思いきり泣きたい筈なのに、酷い事したと思って苦しくなってるピットが居て、
アイクは自分からさっとピットの肩に手を回すと、優しく抱き上げた。
「うわーん!!」
そう言ってアイクの元で泣きじゃくるものだから、アイクの服は涙と鼻水と汗でぬれる。
だが、そんな事は気にせずにただ背中を叩いてやった。
初めてだったから力は少し強かったかも知れないし、ぎこちなかったかも知れない。
だけど、今アイクに出来る事はこれしか無かった。アイクは大分落ち着いた所でピットに言った。
「さて、中入って肉でも食おう。茄子は無いから安心しろ。」
ピットはそれを聞くと、服をギュッと掴んで言った。
「えへへ、明日はあれの続きしましょうね。」
だが、アイクは笑って、
「いや、もう決着付ける。」
と言ってピットの口を塞ぐ。ピットは慌てて手を銃の形にしようとするが、
その前に口に置かれた手が離されたかと思うと、アイクの顔がそこにはあった。
「バン。」
アイクはピットの唇を塞いで言った。
PFさんから素敵小説をいただきましたっ!v
手銃といえば小学生の男子が遊んでたのと某ドラマを思い出しますww
そういえばこれは女性向けなのでしょうか?(聞くな
鈍いようで意外と人の気持ちを理解するアイクらしいなぁと思うシーンもちらほらあってうれしかったです^^
あ、ピット君帰り路は散々だったね(苦笑)ドンマイwww
PFさん、素敵小説をありがとうございました〜^^