―姫様とご飯w―


とんとんとん、と軽快に野菜を刻む音。 ぐつぐつといい感じに煮えるスープ。 高温に設定されたオーブンから感じるのは食欲をそそる芳醇な香り。 それだけならどこにでもありふれた光景。 しかし、それを行っている人物がこの光景を日常とかけ離れさせている。 「スープの準備は出来ている。付け合せの下拵えも終えた。デザートも冷蔵庫に入れてある…」 と、指を折りながら確認する少年ことルルーシュ・ヴィ・ブリタニア。 ブリタニア帝国の王子にして、アシュフォード学園の副会長。 かと思いきや謎の人物【ゼロ】として各地で暗躍まで行うというもはや超人としか言い表せない人物。 その正体を知る者が見れば言葉をなくすような光景である。 「………」 無言で呆れながらその様子を見るC.C.。 どこの世界に我流でシェフ顔負けのフルコースを仕込める高校生がいるんだ、と考えるが、 今更ルルーシュの能力に関して突っ込んだところで無駄だと理解しているのだから。 「C.C.さん、お兄様は何故急にお料理をなさっているのですか?」 と、そのC.C.の横で疑問符を浮かべているのはルルーシュの妹、ナナリー。 普段なら多忙であり、また、咲世子さんという有能メイドが居るため、ルルーシュが料理をする機会は少ない。 そのルルーシュが気合を入れて料理を行っているとなれば、疑問を持つのは当然のこと。 ナナリーの台詞に対して、返答する前に固まるC.C.。 「ルルーシュから聞いていないのか、ナナリー?」 意外な言葉に固まりながらも、返答するC.C.。 しかし、伝えられたナナリーは何のことですか、とばかりに疑問符を浮かべている。 その様子を見て、面倒な役を押し付けられたと感じながら答えを言おうとするC.C.。 しかし、C.C.が言葉を発するより早く響くはチャイムの音。 お客さんですか、とナナリーが疑問符を浮かべる間にバタバタと近づいてくる足音。 がちゃっ、と勢いよく空けられたと主に現れ、元気よく現れたのは3人がよく知る人物。 「ルル兄、きたよーっ!」 以前の遭難事件で再会したユイ・ノ・ブリタニアが遊びにきたのであった。 ―オマケ― 突然の来訪に驚いたナナリーであるが、そこは特に仲のよかった異母姉妹。 あっさりと打ち解けいる。そこに、料理を仕上げてキッチンから出てくるルルーシュ。 わーい、と飛びつこうとするユイを制し、お兄様ちょっと、と部屋の外へ連れ出すナナリー。 何故か、以前遭難したときに感じたプレッシャーを感じつつも理由がわからずついて行くルルーシュ。 ―――相変わらず妹達のことになると判断能力が落ちるな、シスコンぼーや バタンと、扉が閉められるとため息とともに呟くC.C.。 仲のよかった姉妹が来るのに何も連絡をしなかったルルーシュがお説教を食らうのはもはや確定事項。 とりあえず、悲鳴や怨念といったものは聞こえない振りをし、ユイの相手をするC.C.であった。



某チャットで仲良くさせてもらってる水無月さんから素敵小説をいただいちゃいましたーv
以前いただいたSSの続きっぽいですね!ほのぼの?しててとても好みすぎますwwww
ユイ・ノ・ブリタニアはめっちゃ内輪ネタなんですが気にしてはいけません(マテ)
そしてナナリーが最強なのに毎度笑ってしまいますwwwww水無月さん、素敵小説をありがとうございました!


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